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運送業に従事している個人事業主やフリーランスドライバーにとって、確定申告は毎年避けて通れない重要な手続きです。
「売上はいくらから申告が必要なのか」「経費はどこまで認められるのか」「白色申告と青色申告はどちらを選ぶべきか」など、分からないまま不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
運送業は車両費や燃料費など経費項目が多く、申告方法を誤ると本来より多く税金を支払ってしまう可能性があります。
この記事では、運送業の確定申告が必要なケースや申告方法、経費の考え方、注意点までを分かりやすく解説します。
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目次
運送業を始めたばかりの方や、副業で配送業務をしている方の中には、「自分は確定申告の対象なのか分からない」という悩みを抱えているケースが少なくありません。確定申告が必要かどうかは、働き方や所得金額によって判断が分かれます。
申告が必要にもかかわらず手続きをしていない場合、後から税務署から指摘を受け、追加で税金やペナルティを支払うことになる可能性もあります。まずは、運送業における確定申告の基本的な考え方を押さえておくことが重要です。
運送業を個人で営んでいる場合、原則として確定申告が必要になります。会社員のように年末調整がないため、1年間の売上や経費、所得を自分で計算し、税務署へ申告しなければなりません。
特に軽貨物ドライバーや業務委託ドライバーは、開業届を提出した時点で個人事業主として扱われます。そのため、収入の有無にかかわらず、確定申告を前提とした会計管理が求められます。
運送業と一口に言っても、専業でおこなっている場合と、副業として取り組んでいる場合では判断基準が異なります。
「売上が少ないから大丈夫」「副業だから申告不要」と思い込んでしまうと、後から大きな負担になることもあります。
開業届を提出し、個人事業主として運送業を営んでいる場合、年間の所得が95万円を超えると確定申告が必要です。ここでいう所得とは、売上そのものではなく、売上から経費を差し引いた金額を指します。
また、所得が95万円以下であっても、住民税の申告が必要になるケースがあります。
「利益がほとんど出ていないから申告しなくてよい」と自己判断せず、制度上のルールを確認しておくことが大切です。
本業が会社員で、副業として運送業をおこなっている場合でも、確定申告が不要とは限りません。副業による所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。
副業収入は申告しなくてもバレないと思われがちですが、住民税の通知などをきっかけに発覚するケースもあります。
副業であっても、運送業による収入がある場合は、確定申告を前提に準備を進めましょう。
運送業の確定申告では、「白色申告」と「青色申告」のいずれかを選択することになります。それぞれに特徴があり、事業規模や将来の見通しによって向き・不向きが異なります。
白色申告は、比較的簡単な帳簿付けで申告できる方法です。複式簿記の知識がなくても対応できるため、開業初年度や売上が少ない時期には取り組みやすい点が特徴です。
一方で、控除額が少なく、節税効果は限定的です。運送業は経費が多くなりやすいため、事業が軌道に乗ってくると税負担が重く感じられることもあります。
青色申告は、一定の要件を満たすことで最大65万円の青色申告特別控除を受けられる申告方法です。運送業では車両費や燃料費などの支出が多いため、この控除による節税効果は非常に大きくなります。
ただし、事前に「青色申告承認申請書」を税務署へ提出し、正しい帳簿管理をおこなう必要があります。手間はかかりますが、長期的に見ると青色申告を選択するメリットは大きいといえます。
確定申告では、「売上」と「所得」を正しく区別することが重要です。特に運送業では、入金のタイミングと仕事をした時期がずれることも多く、計上方法を誤りやすい傾向があります。
運送業の売上には、配送報酬、運賃、業務委託料などが含まれます。入金日ではなく、「いつ仕事をしたか」という発生ベースで売上を計上するのが原則です。
たとえば、12月におこなった配送業務の報酬が翌年1月に入金された場合でも、その売上は12月分として扱います。この点を誤ると、売上計上漏れにつながるため注意が必要です。
運送業の所得は、次の式で計算します。
所得 = 売上 − 経費
売上だけでなく、経費を正しく計上することで、課税所得を適正に抑えることができます。確定申告では、この計算を正確におこなうことが非常に重要です。
運送業の確定申告で大きなポイントとなるのが、経費の考え方です。どこまでが経費として認められるのかを理解しておくことで、無駄な税負担を防ぐことができます。
ガソリン代、軽油代、車検費用、修理費、タイヤ交換費用など、車両に関する支出は代表的な経費です。業務で使用している割合に応じて、必要経費として計上することができます。
自家用車と兼用している場合は、業務使用割合を合理的に算出し、事業按分する必要があります。あいまいな按分は税務調査で指摘されやすいため注意が必要です。
自動車保険料、通信費、作業着代、消耗品費なども、業務に必要であれば経費になります。スマートフォン代や配送管理アプリの利用料も、業務使用分は経費として認められます。
一方で、交通違反の反則金や罰金は経費にできません。業務中であっても対象外となるため、正しく区別して管理しましょう。
確定申告では、申告内容だけでなく、日々の管理体制も重要になります。特に運送業は忙しさから、帳簿付けや証憑管理が後回しになりがちです。
白色申告でも帳簿や領収書の保存義務があります。青色申告の場合は、原則として7年間の保存が必要です。
領収書をただ保管するだけでなく、日付や内容が分かるよう整理しておくことが重要です。日々の管理を怠ると、申告時に大きな負担になります。
確定申告の期限は、原則として毎年3月15日までです。期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税が発生する可能性があります。
運送業は繁忙期と申告時期が重なりやすいため、早めの準備が欠かせません。
確定申告は工夫次第で、負担を大きく軽減することができます。日々の業務と両立するためにも、効率的な方法を取り入れましょう。
クラウド型の会計ソフトを利用すれば、売上や経費の管理を効率化できます。銀行口座やクレジットカードと連携することで、入力作業の手間も減らせます。
確定申告書類の作成まで一括で対応できるため、初心者にもおすすめです。
売上規模が大きくなってきた場合や、消費税の申告が必要になった場合は、税理士への相談も有効です。運送業特有の経費や税務上の注意点について、専門的なアドバイスを受けることができます。
運送業の確定申告は、売上や経費の管理、申告方法の選択、期限対応など、判断すべきポイントが多くあります。
特に車両費の扱いや事業按分、青色申告の要件などは、誤った処理をすると税負担が増えるだけでなく、税務調査のリスクも高まります。
また、運送業といっても、専業か副業か、軽貨物か一般貨物かなど、事業形態によって適切な処理は異なります。画一的な対応ではなく、自身の事業内容に合った判断が求められる場面も少なくありません。
運送業の税務に詳しい税理士へ相談することで、日々の記帳から確定申告、節税対策まで一貫したサポートを受けることができます。
初めて確定申告に取り組む方でも、専門家が伴走することで負担を抑えながら、安心して対応できる体制を整えることが可能です。
確定申告や経費計上、青色申告の選択などでお困りのことがありましたら、無料相談できる千代田税理士法人へお気軽にお問合せください。