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経営セーフティ共済とは?節税効果やメリット・デメリットを紹介

2026
09/02
経営セーフティ共済とは?節税効果やメリット・デメリットを紹介
2026年09月02日

取引先が倒産したことで、売掛金などが回収できなくなった場合、中小企業倒産防止共済法に基づき、共済金を借入れできる「経営セーフティ共済」という制度があります。経営セーフティ共済の掛金は、法人の場合は損金として、個人事業主の場合は経費として計上が可能です。

そこで、利益があがるときに加入すれば、高い節税効果が期待できます。40ヶ月以上掛金を払い込み、継続しておけば、全額返還される点も大きなメリットです。一方で、解約手当金や掛け捨てになる時期があるなど、デメリットもあります。

本記事は、経営セーフティ共済のメリットとデメリットを解説します。経営セーフティ共済の加入を検討する方向けには、加入方法と解約時の注意点まで理解できる内容です。ぜひ参考にしてください。

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経営セーフティ共済とは?

経営セーフティ共済とは、取引先が倒産し、売掛金などの回収ができなくなった場合に共済金を借入れできる制度です。中小企業倒産防止共済法に基づき、中小企業の連鎖倒産を防ぐために創設されました。具体的には、以下のような支援が受けられます。

項目 内容
被害額の算定
  • ・売掛金と前渡金返還請求権のみ
  • ・貸付金や融通手形、不動産賃貸料は対象外
  • ・倒産した取引先に買掛金などの債務がある場合は相殺
  • ・取引先が1年以上取引のある主要取引先の場合は、一定額を加算
主な借入れ要件
  • ・取引先の倒産が共済加入後6ヶ月以上経過していること
  • ・共済金を6ヶ月以上納付していること
  • ・取引先の倒産から6ヶ月以内
借入れ限度額
  • ・被害額と共済金の10倍に相当する額の少ない額
  • ・原則、50万円から8,000万円で5万円単位
返済期間
  • ・5,000万円未満の場合、5年
  • ・5,000万円以上6,500万円未満の場合、6年
  • ・6,500万円以上8,000万円以下の場合、7年

※いずれも6ヶ月間の措置期間を含む

返済方法
  • ・6ヶ月の措置期間が経過したのち、均等分割による毎月返済
  • ・返済期日までに返済がない場合は、年14.6%の違約金が発生
  • ・分割する月数は、5年間の場合は54ヶ月、6年間の場合は66ヶ月、7年間の場合は78ヶ月
利率 無利子

※借入れ後は、払い込み済みの共済金10分の1相当額を控除

担保・保証人 不要

参考:共済金について|中小機構

なお、借入れには、より詳細な要件があります。具体的な要件は、事前に確認することをおすすめします。

経営セーフティ共済の加入要件

経営セーフティ共済は、継続して1年以上事業を営む中小企業が加入できます。中小企業の範囲は、会社または個人事業主、組合です。範囲ごとにさらなる加入要件があります。

会社または個人事業主の場合は、業種ごとに加入できる範囲が異なります。具体的には、以下のとおりです。

業種 資本金・出資総額 常時使用する従業員数
製造業、建設業、運輸業その他の業種3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
ゴム製品製造業
※自動車または航空機用タイヤ、チューブ製造業、工業用ベルト製造業を除く
3億円以下900人以下
ソフトウェア業または情報処理サービス業3億円以下300人以下
旅館業5,000万円以下200人以下

組合は、以下の6組織が経営セーフティ共済に加入できます。医療法人、農事組合法人、NPO法人、森林組合、農業協同組合または外国法人等は加入対象外です。

  • 企業組合
  • 協業組合
  • 共同生産
  • 共同販売等の共同事業を行っている事業協同組合
  • 事業協同小組合
  • 商工組合

なお、経営セーフティ共済は、取引先の倒産などにより回収できなくなった売掛金等に対する貸付制度です。そのため、一般消費者を対象とする事業者は、売掛金等がないため、共済金の貸付けができない恐れがあります。加入の前に、取引先の再確認が必要です。

経営セーフティ共済の掛金

経営セーフティ共済の掛金は、月額5,000円から20万円まで5,000円単位で自由に設定できます。掛金の総額が800万円に達するまで積み立てが可能です。支払いは、毎月27日(27日が休日の場合は翌営業日)に預金口座から引き落としで払い込みます。

掛金は、前納や掛止め、増額や減額が可能です。前納の場合は1ヶ月分につき0.9/1,000の前納減額金が発生します。掛止めができるケースは、以下いずれかの場合です。

  • 掛金の総額が掛金月額の40倍以上に達した場合
  • 共済金の借入れから6ヶ月間

増額や減額を希望する場合は、希望月の5日までに中小機構が書類を受理すれば、当月から変更後の掛金で引き落とされます。締め切り日までに書類が受理されない場合においても、翌月以降に調整し、希望月から増額または減額が可能です。

経営セーフティ共済のメリット!

経営セーフティ共済のメリット!

経営セーフティ共済のメリットは、5点です。

  1. 1無担保・無保証人で借入れできる
  2. 2取引先の倒産後、すぐに借入れできる
  3. 3節税効果がある
  4. 4解約手当金がある
  5. 5加入後に掛金の変更ができる

本章では、経営セーフティ共済のメリットを詳しく解説します。

無担保・無保証人で借入れできる

共済金は、6ヶ月以上掛金を払い込んでいれば、無担保・無保証人で借入れ可能です。取引先が倒産していなくても、事業資金が必要な場合に解約手当金の95%を限度として借入れができる一時貸付金制度があります。

一時貸付金の概要は以下のとおりです。

項目 内容
借入れ限度額

掛金納付月により変動

  • ・1ヶ月~11ヶ月=0円
  • ・12ヶ月~23ヶ月=掛金総額×75%×95%
  • ・24ヶ月~29ヶ月=掛金総額×80%×95%
  • ・30ヶ月~35ヶ月=掛金総額×85%×95%
  • ・36ヶ月~39ヶ月=掛金総額×90%×95%
  • ・40ヶ月以上=掛金総額×95%×95%
  • ・掛金総額が800万円の場合=800万円×100%×95%(760万円)
借入れ額 30万円以上5万円単位で設定
借入金の使途 運転や設備投資などの事業資金
返済期間と方法 1年後に一括償還
利率 金融情勢に応じて変動
※2011年4月以降は年0.9%
担保・保証人 不要

担保や保証人が不要でまとまった資金が借入れできる点は、大きなメリットといえるでしょう。

取引先の倒産後、すぐに借入れできる

取引先が倒産したら、売掛金等が回収できないため、連鎖倒産が発生するかもしれません。そのため、経営セーフティ共済では、取引先との取引および倒産の状態が確認できたらすぐに借入れられます。倒産の状態とは、以下です。

倒産の定義 概要 倒産日
法的整理 以下の申し立てがされること
・破産手続きの開始
・再生手続きの開始
・更生手続きの開始
・特別清算の開始
申し立てがされた日
取引停止処分 手形交換所に参加する金融機関により
取引停止処分を受けること
取引停止処分の日
でんさいネットの取引停止処分 でんさいネットに参加する金融機関により
取引停止処分を受けること
取引停止処分の日
私的整理 債務整理の委託を受けた弁護士・認定司法書士によって、
共済契約者に対し支払いを停止する旨の通知がされること
通知がされた日
災害による不渡り 甚大な災害の発生によって、
手形や小切手等が「災害による不渡り」となること
手形交換日・呈示日
災害によるでんさいの支払い不能 甚大な災害の発生によって、
でんさいが「災害による支払い不能」となること
でんさいの支払い期日
特定非常災害による支払い不能 特定非常災害により代表者が死亡等し、弁護士等によって、
支払いを停止する旨の通知がされること
通知がされた日

倒産の定義は、法的な根拠もしくは災害など、明らかな状態が見受けられる場合に限ります。夜逃げなど、倒産か判断しかねる場合は倒産とは認められないため注意が必要です。

節税効果がある

経営セーフティ共済の掛金は、法人の場合は損金に、個人事業主の場合は必要経費に計上できます。そのため、掛金を支払っている期間は、法人税または所得税の高い節税効果が期待できます。たとえば、掛金を10万円に設定すれば、年間120万円の損金算入が可能です。

黒字額が多い年は、掛金を増額して納める法人税や所得税を抑えることができます。なお、損金または必要経費として算入できるのは、事業所得のみです。個人事業主で不動産所得などとあわせて計上する場合は、注意しましょう。

解約手当金がある

経営セーフティ共済は、12ヶ月以上の掛金を納付すれば解約手当金の受けとりが可能です。解約手当金は、解約の理由により3分類され、手当金の支給率が異なります。

  • 任意解約:共済契約者が任意でいつでもできる解約
  • みなし解約:個人事業主の死亡または法人の解散や分割により解約とみなす場合
  • 機構解約:12ヶ月以上の滞納や不正行為など、中小機構から解約する場合

解約金の支給率は以下です。

掛金納付月数 任意解約 みなし解約 機構解約
1ヶ月~11ヶ月0%0%0%
12ヶ月~23ヶ月80%85%75%
24ヶ月~29ヶ月85%90%80%
30ヶ月~35ヶ月90%95%85%
36ヶ月~39ヶ月95%100%90%
40ヶ月以上100%100%95%

40ヶ月以上の掛金を納めていれば、全額返還されます。資金が必要となった場合に活用できる点はメリットといえるでしょう。

加入後に掛金の変更ができる

経営セーフティ共済は、加入後に掛金を変更できます。掛金の総額が800万円まで積み立てが可能です。掛金の変更は、申込書を受理した日により対応が異なるものの、希望した月から変更が可能です。

希望月の5日(土日祝日の場合は翌営業日)

同月から変更した額の引き落とし。

希望月の6日以降

同月は変更前の掛金で引き落とし。掛金との差額は、翌月以降に調節(増額の場合は翌月、減額の場合は翌々月以降)

掛金を減額は、事業規模の縮小や経営悪化など、払い込みが困難な場合または、共済金の貸付残高と掛金総額の10倍相当額の合計が8,000万円に達する場合に受理されます。

なお、掛金総額が掛金月額の40倍に達している場合は、掛金の払い止めが可能です。

経営セーフティ共済のデメリット

経営セーフティ共済は、多くのメリットがある一方で、デメリットがあります。考えられるデメリットは、2点です。

  • !起業1年以上経っていないと利用できない
  • !解約手当金は課税対象になる

それぞれ詳しく解説します。

起業1年以上経っていないと利用できない

経営セーフティ共済の加入資格は、起業から継続して1年以上経過した中小企業です。起業した直後は、経営が安定せず、少しでも節税したいと考える時期でしょう。しかし経営セーフティ共済の加入資格を満たしていないため、掛金の払い込みによる節税は期待できません。

さらに、加入から12ヶ月未満の掛金は、掛け捨てになってしまいます。掛金による節税効果はあるものの、毎月一定額の支払いが必要です。加入を希望する場合は、当面12ヶ月の資金繰りを検討してから加入しましょう。

解約手当金は課税対象になる

経営セーフティ共済は、12ヶ月以上の掛金を支払うと、解約手当金が発生します。しかし、受けとった解約手当金は、法人の場合は益金として、個人事業主の場合は事業所得として計上しなければなりません。

受けとった事業年度で一気に課税されるため、解約のタイミングに注意が必要です。解約のタイミングは、以下のようなケースをおすすめします。

  • 設備投資に資金を投じたため、収益が少ないとき
  • 赤字のとき

経営セーフティ共済は、最大で800万円まで積み立てが可能です。加入後40ヶ月以上経過し、かつ最大額まで積み立てていれば、800万円を一度に受けとります。法人の収益状況を見極めたうえで解約を検討しましょう。

経営セーフティ共済で損しないための出口戦略と節税の実態

経営セーフティ共済は「節税に使える」と紹介されることが多いですが、正確には課税の繰り延べです。掛金を支払った年の税負担は減るものの、解約時に受け取る解約手当金は全額が益金(個人事業主は事業所得)として課税されます。

税金がなくなるのではなく、支払いを先送りにする仕組みです。そのため、節税効果を最大限に活かすには解約のタイミングが重要になります。

掛金の損金算入でどれくらい税負担が減るのか

掛金を月額20万円に設定した場合、年間240万円を損金に算入できます。法人税の実効税率を約30%とすると、年間で約72万円の税負担軽減です。

上限の800万円まで積み立てれば、累計で約240万円分の税負担を先送りにできます。ただし解約手当金を受け取った事業年度に同額が益金になるため、出口戦略なしで解約すると節税効果はゼロです。

解約手当金の課税を最小限に抑えるタイミング

解約手当金への課税を抑えるには、多額の損金が発生する事業年度に解約して益金を相殺するのがポイントです。具体的には、役員退職金を支給する年、大きな設備投資を行う年、赤字決算が見込まれる年などが有効なタイミングです。

逆に黒字が大きい年に解約すると、掛金で減らした税金がそのまま戻ってくるだけなので注意してください。また、解約手当金は一部解約ができず全額一括で受け取る仕組みのため、800万円を積み立てていればそのまま800万円が益金になります。

出口戦略なしでの解約は避けましょう。

解約後の再加入は2年間損金に算入できない

現行の制度では、経営セーフティ共済を解約した後に再加入した場合、解約日から2年間は掛金を損金(必要経費)に算入できません。

節税目的で短期間に解約と再加入を繰り返すケースへの対応として設けられたルールです。再加入を検討する場合は、2年間の損金算入制限を踏まえてキャッシュフローへの影響を事前に計算しておきましょう。

なお、この制限は再加入に対してのみ適用されるため、初めて加入する場合は従来通り全額を損金算入できます。

決算前に経営セーフティ共済へ加入・前納するときの注意点

経営セーフティ共済は、決算前の節税対策として検討されやすい制度です。月額掛金は最大20万円で、1年以内の前納であれば、支払った事業年度の損金または必要経費に算入できます。

ただし、申し込みや入金が決算日を過ぎると、その期の損金算入に間に合わない可能性があります。決算直前に慌てて手続きするのではなく、必要書類、提出先、入金日を早めに確認しましょう。

決算月に前納する場合は入金期限まで確認する

法人が事業年度内に加入して掛金を前納する場合、委託機関の窓口で決算日までに加入申込手続きを完了する必要があります。

さらに、掛金をその事業年度の損金に算入したい場合は、事業年度内の最終営業日までに中小機構へ着金している必要があります。

個人事業主の場合も、年内の最終営業日までに加入申込手続きを完了し、年内に中小機構へ着金するように振り込む必要があります。

前納は「申し込んだ日」だけでなく「入金が完了した日」も関係します。金融機関の営業時間、年末年始の休業日、書類不備による差し戻しを考えると、月末ぎりぎりの手続きは避けたほうが安全です。

損金算入には確定申告時の明細書添付が必要

経営セーフティ共済の掛金は、支払えば自動的に損金算入されるわけではありません。法人が掛金を損金に算入する場合は、確定申告書に所定の明細書を添付する必要があります。

中小機構のFAQでは、法人の場合に「特定の基金に対する負担金等の損金算入に関する明細書」「適用額明細書」の添付が必要と案内されています。

適用額明細書には、租税特別措置法の条項や区分番号、適用額を記載します。

個人事業主も、事業所得の必要経費に算入する場合は明細書の添付が必要です。経理処理だけで終わらせず、申告書類まで確認しておきましょう。

一時貸付を使う場合は実質的なコストも確認する

経営セーフティ共済には、取引先が倒産していなくても利用できる一時貸付金制度があります。急な資金需要に対応できる点はメリットです。

ただし、一時貸付は無利子ではありません。中小機構の案内では、一時貸付金の利率は金融情勢に応じて変動し、2011年4月以降は年0.9%とされています。

また、解約手当金の範囲内での貸付となるため、積み立てた掛金や納付月数によって借入可能額は変わります。

節税目的だけで加入するのではなく、資金繰り、解約時の課税、貸付利用時のコストまで含めて検討しましょう。

経営セーフティ共済への加入手続き

経営セーフティ共済へ加入するには、3つの手続きが必要です。

  1. 1書類をそろえる
  2. 2書類を中小機構に提出する
  3. 3「共済契約締結証書」と「加入者必携」を受けとる

1から3までに2ヶ月以上かかります。加入を検討するのであれば、事前に手続きの流れとスケジュールを確認しておきましょう。

1.書類をそろえる

はじめに、加入の申し込みに必要な書類をそろえます。記載が必要な書類と、取り寄せの必要な公的書類があります。記載が必要な書類は、以下のとおりです。

  • 契約申込書
  • 掛金預金口座振替申出書
    ※加入団体で手続きの場合は、事前に金融機関の確認印をもらう
  • 重要事項確認書兼反社会的勢力の排除に関する同意書
    ※契約申込書の表紙部分に添付

取り寄せが必要な公的書類は、個人事業主と法人、事業形態などにより異なります。原則としてそろえるべき書類は以下です。

区分 必要書類
個人事業主 ・所得税の確定申告書
※直近の決算書収支内訳書等の添付書類を含む、所轄税務署の受付印付き
・所得税「納税証明書(その1)」
※確定申告書に記載された予定、確定税額を納付した領収書も可
・確定申告書の作成に使用した帳簿等
※白色申告書の場合
法人 ・商業登記簿謄本または登記事項証明書
※法務局発行から3ヶ月以内
・法人税の確定申告書
※直近の決算書等の添付書類を含む、所轄税務署の受付印付き
・法人税「納税証明書(その1)」
※確定申告書に記載された予定、確定税額を納付した領収書も可

公的書類は、すべて原本による提示書類です。帳簿類など、業務上必要なものは、必要に応じて提出窓口でコピーを取ります。

2.書類を中小機構に提出する

書類をすべてそろえたら、中小機構へ提出します。提出可能な場所は、中小機構と業務委託契約を結んでいる団体(委託団体)または金融機関の窓口です。原則は、加入している委託団体または融資取引のある金融機関で手続きします。

加入団体または融資取引がない場合の提出先は、以下です。

提出先 具体例
委託団体 ・商工会
・商工会議所
・中小企業団体中央会
・中小企業の組合
・損害保険ジャパン株式会社
金融機関 ・都市銀行
・信託銀行
・地方銀行
・第二地方銀行
・信用金庫
・信用組合
・商工組合中央金庫

加入後は、原則として各種手続きすべてを、加入申し込みの提出先(登録取扱機関)でおこないます。事務所からのアクセス等を考慮して提出するのがおすすめです。

3.「共済契約締結証書」と「加入者必携」を受けとる

書類を提出してから約2ヶ月後「共済契約締結証書」と「加入者必携」が中小機構から郵送されます。「共済契約締結証書」は、各種手続きに必要な証書です。大切に保管しておきましょう。

初回の口座引き落としは、加入申し込み月の2ヶ月後です。たとえば、加入申し込みを1月にした場合「共済契約締結証書」と「加入者必携」は3月に届きます。初回引き落とし日は、3月27日です。1月から3月の3ヶ月分をまとめて引き落とします。

経営セーフティ共済を解約するときの注意点

経営セーフティ共済は、希望による解約が可能です。解約の際は注意点があります。

  • !加入12ヶ月未満での解約は掛金が戻らない
  • !加入40ヶ月未満での解約は掛金が全額戻らない

詳しく解説します。

加入12ヶ月未満での解約は掛金が戻らない

経営セーフティ共済は、掛金を12ヶ月以上支払うと、解約手当金がもらえます。12ヶ月未満の解約は、掛金が戻りません。会社の財務状況や経営計画を見直し、大きな支出がないかを検討してから加入することをおすすめします。

掛金は、損金または経費の対象です。事業を拡大して大きな利益が上昇しそうなときに、経営セーフティ共済へ加入しましょう。掛金を前納しておくと、より高い節税効果が期待できるでしょう。

加入40ヶ月未満での解約は掛金が全額戻らない

経営セーフティ共済の解約手当金は、以下いずれかの要件を満たした場合に限り、全額返還されます。

解約手当金が全額返還される条件

  • 加入から40ヶ月以上の任意解約
  • 加入から36ヶ月以上のみなし解約

ここで出てくる、経営セーフティ共済の解約理由は以下です。

解約理由の種類

  • 任意解約:共済契約者が任意でいつでもできる解約
  • みなし解約:個人事業主の死亡または法人の解散や分割により解約とみなす場合
  • 機構解約:12ヶ月以上の滞納や不正行為など、中小機構から解約する場合

機構解約の場合は、40ヶ月以上加入している場合においても、全額戻りません。加入期間とあわせて解約理由についても注意が必要です。

まとめ

経営セーフティ共済のメリット・デメリット、および節税効果について解説しました。経営セーフティ共済への加入に必要な書類をそろえれば、申し込みが可能です。申込書に記載する項目は、難しい項目がないため、本記事を読めば、スムーズに申し込みができるでしょう。

経営セーフティ共済はメリットばかりではありません。おこなっている事業によっては、掛金を払っていても、共済金の借入れができない恐れがあります。あわせて、加入のタイミングを見誤っては、高い節税効果が期待できないかもしれません。

千代田税理士法人では、初回相談が無料です。経営セーフティ共済のベストな加入時期や、正しい節税対策についてアドバイスいたします。共済金だけでなく、資金調達や事業の相談まで対応可能です。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

経営セーフティ共済に関するよくある質問

経営セーフティ共済の掛金は前納できますか?
経営セーフティ共済の掛金は、前納が可能です。

前納のタイミングは、①加入した月②初回口座振替の月③前納を希望した月の3パターンがあります。

加入した月と初回口座振替の月に前納を希望する場合は、契約申込書にある記載事項に記入すれば、前納が可能です。

希望月による前納を希望する場合は「掛金前納申出書」を登録取扱機関の団体または金融機関の窓口に希望月の5日までに提出します。なお、希望月の6日以降に中小機構が受理した場合は、前納ができません。「掛金前納申出書」は、前月など、早めに対応するのがおすすめです。
経営セーフティ共済に駆け込みで加入することが多いのはなぜですか?
経営セーフティ共済の掛金は、会社または個人事業主の決算月に申し込む「駆け込み加入」多く見られます。これは、期末に近づくことで、おおよその利益が確定するからです。

経営セーフティ共済の掛金は、前納が可能です。1年以内の前納金であれば、払い込んだ期の損金または経費に算入できます。

そこで、多くの利益が出る期の節税対策として、駆け込み加入が行われます。月の掛金は、最大20万円まで設定可能です。20万円の掛金を12ヶ月分前納すれば、最大240万円の損金または経費への算入ができます。

このように、利益が多いタイミングを利用して経営セーフティ共済に加入すると、高い節税効果が期待できるでしょう。
市邉 隆志

このコラムを監修した税理士

市邉 隆志


千代田税理士法人代表。 会計税務は専門分野としてもちろんのこと、多種多様なご相談に応えていくためには、所員に長く勤めてもらい、教育と経験を積み重ねて行く事が常に必要とされます。 私たちはお客様にとっての日本一の会計事務所になるために、離職率ゼロを目標ともしています。 当社に安心して任せてください。 お客様にとっての日本一のサービスを提供し続けていきます。

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