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会社設立時、社会保険の加入手続きはいつまでにすべき?必要書類も紹介

2023
12/22
会社設立時、社会保険の加入手続きはいつまでにすべき?必要書類も紹介
2023年12月22日
会社設立時、社会保険の加入手続きはいつまでにすべき?必要書類も紹介

「会社を設立する際、社会保険の手続きはどのタイミングですればよい?」「そもそも何の手続きをするべき?」と悩む人は少なくありません。個人事業主の場合と法人の場合では社会保険の手続き方法や仕組みが大きく異なります。

社会保険への加入手続きをしないまま放置した場合、本来より多く支払うこととなったり、会社の社会的信用を落としてしまったりする可能性もあります。したがって、社会保険の仕組みを理解し、会社を設立する前に準備しておくのは重要です。

今回は、会社を設立する際の社会保険の仕組みや手続き方法、具体的な計算方法について解説します。この記事を読めば、どのタイミングで社会保険の手続きをすべきか、また、どのような手続きとなるのかについて理解できるようになるでしょう。

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会社設立後に社会保険はいつから加入?

会社設立後に加入すべき社会保険は、健康保険、厚生年金、労災保険、雇用保険、介護保険の5つです。保険の種類によって加入すべきタイミングが異なるので、それぞれ具体的に解説します。

健康保険、厚生年金

健康保険と厚生年金は、会社を設立してから5日以内に所定の手続きが必要です。手続きに必要な書類は以下の3つです。

  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
  • 被扶養者(異動)届(国民年金第3号被保険者関係届)

これらの書類を会社の所在地を管轄する年金事務所に届け出ることで手続きできます。役員も加入しなければならないため、1人社長であっても健康保険と厚生年金の手続きは必要です。

労働保険(労災保険、雇用保険)

従業員を雇用する場合、労働保険と言われる労災保険と雇用保険に加入する義務が生じます。会社の役員は加入できないため、会社設立時に役員のみの場合は手続きする必要はありません。

手続きに必要な書類とその期限は以下の通りです。

書類期限
保険関係成立届従業員を雇用した日の翌日から起算して10日以内
雇用保険適用事業所設置届雇用保険が適用される事業所が設置された日の翌日から起算して10日以内
概算保険料申告書従業員を雇用した日の翌日から起算して50日以内
雇用保険被保険者資格取得届従業員を雇用した月の翌月10日まで

労働保険は、業種によって一元適用事業と二元適用事業とに分けられ、それぞれで手続き方法は異なります。農林漁業と建設業などが二元適用事業で、それ以外が一元適用事業です。

二元適用事業は、事業の実態を考慮して労災保険と雇用保険の適用を区別します。よって、二元適用事業の場合は「保険関係成立届」と「概算保険料申告書」を労災保険と雇用保険に分けて手続きしなければなりません。

介護保険

介護保険料は、40歳以上の人は健康保険料に上乗せして支払います。健康保険に自動で加算されるため、特別な手続きは不要です。

会社設立後の社会保険の手続き(必要書類)

社会保険の加入手続きに必要な書類は以下の3つです。

  • 健康保険・厚生年金保険新規適用届
  • 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
  • 健康保険被扶養者(異動)届

それぞれ具体的に解説します。

健康保険・厚生年金保険新規適用届

健康保険・厚生年金保険新規適用届は、社会保険料の計算に必要となる会社情報を伝えるために必要な書類です。会社設立後、5日以内に会社の所在地を管轄する年金事務所に届け出る必要があります。

給与や賞与、諸手当や従業員数などを具体的に記載する必要があるので、これらの項目は会社設立前に決めておくとスムーズに手続きできるでしょう。また、健康保険・厚生年金保険新規適用届には、以下の書類を添付する必要があります。

  • 法人(商業)登記簿謄本(原本)
  • 法人番号指定通知書等のコピー

なお、法人(商業)登記簿謄本(原本)については、直近の状態を確認するため、提出日から遡って90日以内に発行されたものでなければなりません。

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届は、社会保険の被保険者に関する個別情報を伝えるための書類です。こちらは、会社を設立する日または新たに従業員を雇用する日から5日以内に管轄の年金事務所に届け出る必要があります。

記載する被保険者の情報は主に以下のようなものです。

  • 氏名と生年月日
  • 基礎年金番号
  • 被扶養者の有無
  • 報酬月額

60歳以上の人を再雇用する場合、就業規則、退職辞令の写しや雇用契約書の写しなどの添付資料の提出が必要となる可能性がありますが、会社を新たに設立する場合は必要ないでしょう。

健康保険被扶養者(異動)届

健康保険被扶養者(異動)届は、新たな社会保険の被保険者に被扶養者がいる場合や、被扶養者の増減が発生する場合に提出する書類です。こちらも、事実発生から5日以内に管轄の年金事務所に届け出る必要があります。

記載する被扶養者の情報は以下のようなものです。

  • 氏名と生年月日
  • 基礎年金番号
  • 被扶養者になった日とその理由
  • 職業・収入

会社設立後の社会保険料

会社を設立後の社会保険料の計算方法は個人事業主の場合と異なり、計算方法は以下の通りです。

社会保険料=標準報酬月額×保険料率÷2

社会保険料は、労使折半といって半分は会社側が負担することになっています。そのため、従業員が負担する社会保険料を算出する際は2で割ります。

保険料率は、都道府県ごとに異なります。例えば、会社の所在地が東京都で協会けんぽに加入する場合の保険料率は以下のようになります。

  • 健康保険料率:10.00%
  • 介護保険料率:健康保険料率に1.82%を加算
  • 厚生年金保険料率:18.30%

標準月額が300,000円で介護保険も支払う場合、従業員と会社がそれぞれ負担する社会保険料の計算は下記の通りです。

健康保険料=300,000円×11.82%÷2=17,730円
厚生年金保険料=300,000円×18.30%÷2=27,450円
合計=17,730円+27,450円=45,180円

よって、この場合に従業員が負担する社会保険料は45,180円となり、同じ額だけ会社も社会保険料を負担することになります。

参考:
令和5年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます | 協会けんぽ | 全国健康保険協会

会社設立後に社会保険に加入しなかったらどうなる?

社会保険に加入すべき法人が加入しないまま放置していると、思わぬリスクを負うことになってしまいかねません。会社設立後には早急に社会保険への加入手続きをするべきですが、忘れていた場合、下記のリスクがあることを把握しておきましょう。

  • 国や地方自治体の助成金を受給できない場合がある
  • 最大で過去2年分の保険料を追徴される
  • 損害賠償を請求される可能性がある

それぞれ具体的に解説します。

国や地方自治体の助成金を受給できない場合がある

社会保険に加入していない場合、国や地方自治体の助成金を受給できない場合があります。助成金の申請条件を満たしていないとみなされることがあるからです。

例えば、令和5年4月に募集された東京都の創業助成金の申請条件には「助成事業者が、必要な許認可を取得し、関係法令を遵守していること。」と記載されています。

社会保険の適用事業者にもかかわらず、加入していない場合、健康保険法第208条によって罰金が科される恐れがあります。関係法令を遵守していないことになるので、助成金の申請条件を満たしません。

よって、社会保険に加入していないと助成金の受給条件を満たせない場合があります。助成金の受給を検討しているのであれば、社会保険の加入手続きはきちんと済ませておきましょう。

参考:
令和 5 年度(2023 年度)第 2 回創業助成事業【募集要項】|TOKYO創業ステーション
健康保険法|厚生労働省

最大で過去2年分の保険料を追徴される

社会保険の適用事業者なのに加入していない場合、年金事務所の調査によって未加入であると発覚することがあります。その場合、最大で過去2年分の社会保険料が追徴されます。

その間に退職した従業員がいれば、会社が全額負担しなければならなくなるので、本来よりも負担額が増えるでしょう。

また、健康保険法第208条によれば、加入義務があるにもかかわらず社会保険に加入していない場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金に処されると記載されています。

これらのリスクを踏まえると、適用事業者であれば会社設立後は速やかに社会保険に加入すべきだと言えるでしょう。

損害賠償を請求される可能性がある

社会保険に未加入である場合、従業員から損害賠償を請求されるケースが見られます。例えば、厚生年金保険料を支払っていなかったら、従業員が将来もらえる年金額は減少します。会社に社会保険への加入義務があった場合、会社側の過失となってもおかしくありません。

社会保険に未加入の状態は、従業員にとって不利に働くことも多々あります。損害賠償を請求されると、会社の社会的信用も危うくなってしまいかねません。

従業員が入退職する時の社会保険手続き

従業員が入退職する際、社会保険への加入・退会手続きを済ませる必要があります。どのような手続きが必要なのか、具体的に解説します。

従業員が入職した場合

従業員が入職した場合、5日以内に「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を会社の所在地を管轄する年金事務所に届け出る必要があります。入職した従業員に扶養家族がいる場合は、これに加えて「被扶養者(異動)届」も提出します。

また、従業員が入職した月の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」を公共職業安定所に提出しましょう。

ただし、労災保険に関しては従業員ごとに手続きする必要はないので、新たに従業員が入職した場合でも手続きは不要です。

従業員が退職した場合

従業員が退職した場合、5日以内に「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」を会社の所在地を管轄する年金事務所に届け出る必要があります。雇用保険については、退職から10日以内に「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を公共職業安定所に提出します。

離職証明書は、厚生労働省の「雇用保険被保険者離職証明書についての注意」に離職理由の書きかたなどについて注意点が記載されているので、確認した上で作成しましょう。

従業員が入職する際と同じ理由で、労災保険については特に手続きは必要ありません。

個人事業主から法人化した場合の社会保険は?

個人事業主から法人化した場合、健康保険と年金の手続きが必要です。納める保険料率や将来受け取れる年金額が変わるので、法人化を予定している個人事業主の人は内容をしっかりと押さえておきましょう。

健康保険

健康保険は、「国民健康保険」と「健康保険」に分かれています。国民健康保険は、個人事業主や学生など、「会社員または会社員に扶養される家族」以外が加入する保険です。世帯所得に応じて納める保険料が定められ、全額が個人事業主負担となります。

法人化した場合、協会けんぽなどの健康保険に加入します。会社の役員を含む従業員やその扶養家族も健康保険の対象です。

保険料は、標準報酬月額に応じて計算され、会社と従業員で折半します。よって、個人事業主から法人化した場合、健康保険料は半分が個人で支払い、残りの半分は会社として支払う形となります。

厚生年金

個人事業主の場合、年金制度は国民年金への加入となりますが、法人化すると厚生年金に加入することになります。国民年金保険の保険料は一律ですが、厚生年金は標準月額報酬に基づいて計算されます。

標準月額が多ければ多いほど、納める年金額は増えますが、将来受け取る年金額も大きくなります。また、国民年金保険の場合は、配偶者も個別に年金に加入する義務がありますが、厚生年金の場合、扶養家族は保険料を納付する必要はありません。

個人事業主から法人化した場合、本人だけでなく、配偶者の年金支払額や将来受け取れる年金額も変化する可能性があります。

会社設立後に社会保険に加入しなくてよい場合

会社を設立すると、必ず社会保険に加入しなければならないというわけではありません。例えば、以下の2つの場合は社会保険への加入は不要です。

  • 従業員がいない1人社長で役員報酬がゼロの場合
  • パートやアルバイトを雇用する場合

それぞれ詳しく解説します。

従業員がいない1人社長で役員報酬がゼロの場合

会社を設立し、1人社長で会社から役員報酬を受け取らない場合、社会保険に加入しなくても構いません。無報酬の役員しかいない法人は、社会保険の適用事業所の要件を満たさないためです。

報酬がゼロの場合、給与から天引きできないので、年金事務所から加入を断られる場合もあります。その場合、国民健康保険と国民年金に加入することになります。

パートやアルバイトを雇用する場合

パートやアルバイトの従業員は、社会保険に加入しなくてよい場合があります。被保険者数が101人未満の企業で働いていて、以下の条件のどれかに該当するパートやアルバイトの従業員です。

  • 週の所定労働時間が30時間未満
  • 月額賃金が8.8万円を超えない
  • 雇用期間が2ヶ月以内の見込み
  • 学生

ただし、2024年10月以降は被保険者数の条件が厳しくなる予定なので、今後の制度改正に注意しておく必要があります。

まとめ

会社を設立する際の社会保険に加入するタイミングや必要となる書類、具体的な計算方法について解説しました。会社を設立するにあたって必要な手続きは多く、社会保険への加入もそのうちの一つです。

加入手続きをせずに放置しているとペナルティが課せられ、会社の社会的信用を落としてしまう可能性もあります。確実に手続きを済ませられるように、会社設立前に準備しておきましょう。

もし、社会保険への手続きを始め、会社を設立する際に専門家のサポートが必要な人は千代田税理士法人までお問い合わせください。初回相談料が無料で、会社設立手数料や印紙代、会社設立シミュレーションをすべて無料でサポートいたします。

初めての会社設立でお悩みであれば、ぜひお気軽にご相談ください。

会社設立後の社会保険に関するよくある質問

会社設立後に社会保険の適用事業所になった日から5日過ぎた場合はどうなりますか?

会社設立から5日経過していても遡って加入できます。必要書類を揃えるのに準備が必要なので、年金事務所に問い合わせて早急に手続きを済ませましょう。

社会保険の手続きに時間を割けない場合は、税理士に相談して手続きを進めることをおすすめします

会社設立後に社会保険に加入しました。保険証はいつ届きますか?

協会けんぽの場合、社会保険の手続きが完了してから2週間ほどで保険証が事業主に発送されます。ただし、3月・4月の繁忙期には3週間ほどかかる場合もあります。

保険証が届く前に医療機関で受診する場合は、いったん全額を支払わなければなりません。あとで申請すれば、自己負担分を除いた医療費が払い戻されます。

市邉 隆志

このコラムを監修した税理士

市邉 隆志


千代田税理士法人代表。 会計税務は専門分野としてもちろんのこと、多種多様なご相談に応えていくためには、所員に長く勤めてもらい、教育と経験を積み重ねて行く事が常に必要とされます。 私たちはお客様にとっての日本一の会計事務所になるために、離職率ゼロを目標ともしています。 当社に安心して任せてください。 お客様にとっての日本一のサービスを提供し続けていきます。

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